公開日
2024/4/3
西澤広治さん(大河原建設株式会社・土木事業本部統括部長・写真左)
岡野昭三さん(同部署・工事長・写真右)
大河原建設のホームページ= https://ohkawara.co.jp/
大河原建設(静岡県島田市)の土木事業本部に所属する、西澤広治統括部長と岡野昭三工事長は、大学で土木を専攻し在学中から建設業を志した共通点がある。特に岡野工事長は、学生時代に鳴門海峡を結ぶ大鳴門橋の開通に衝撃を受け、「『絶対に建設業で働きたい!』と将来を決定付けた」と振り返る。新卒で大河原建設に入社した西澤部長も「公共工事など、自分の関わった工事が形に残る喜びは言葉では表し切れない。制約下で利益を生み出す業務は至難の業になるが、引き続き建設業に携わることで地域に貢献していきたい」と思いを述べる。
最近では、「河川工事や橋梁補修の測量時に、3次元データなどICT技術を駆使するケースが増えてきた」と岡野工事長は進捗を語る。西澤部長が「確かに便利にはなったが、現実としては理想の半分程度しか進んでいない感覚だ」と話す通り、まだDX促進に関しては道半ばの状況ではある。しかし、3人での測量が必須だった現場が1人で対応できるように変わるなど、既に前進できた事例は多い。DX部門を外注するのではなく、内製化で完結することにこだわる会社の方針も社内外から好評で、常に協力会社とも協調して成長を目指す点が特徴である。
西澤部長は「大手と違って地場ゼネコンには、あらゆる業務に携われる自由度があり、仕事の結果を地元の方からの感謝として実感できることが醍醐味だ。災害発生時時には、寝食を忘れて復旧に励む必要があるなど、心身共に疲弊することもあるが、『大河原建設のおかげで安心して暮らせる』という皆さまからの賞賛は何物にも代えがたい」と建設業の魅力を話す。「課題は若手の育成。30代の層が薄いと言われる当社で、いかに若い人が技術を習得しやすい環境を作れるか。当面はこの難題に立ち向かい克服してみせる」と岡野工事長も強い意欲を見せる。「建設業はハードではある。しかし、この上なくやりがいのある仕事だ」。学生時代から建設業界を目指し、今なお第一線で活躍を見せる2人だからこそ説得力が強く、日々洗練されていく業務に対するスタンスも魅力的である。
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この記事を書いた人
クラフトバンク総研編集部
佐藤和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。
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